自己分析

就職活動を始める前の準備として必ず取り組んでおきたいことが、「自己分析」と呼ばれる作業です。そこで、今回は自己分析の方法やなぜ自己分析が必要なのかについて詳しくご紹介します。

自己分析とは?

自己分析とは、過去の体験や行動を振り返り、自分にはどんな仕事が向いているのか、どんなことにやりがいを持って取り組めるのかなど、自分自身の適性や希望を明確にする作業のことを指します。いざ就職活動がはじまると、説明会や面接などで忙しくなり、自分自身についてゆっくりと考える時間を確保することが難しくなります。そのため、就職活動が本格化する前にしっかりと自己分析をしておき、自分自身の将来の方向性を明確にしておく必要があります。

なぜ自己分析が必要なのか?

就職活動で成功するためには、なぜ自己分析が必要なのでしょうか?ここでは、その理由を大きく3つご紹介したいと思います。

  1. 効率的に就職活動を進められる
  2. 面接対策になる
  3. 入社後のミスマッチを防ぐ

効率的に就職活動を進められる

日本には400万社以上の会社があり、上場企業だけでも3,600社もの数が存在しています。当然ながら、これらすべての企業について深く知ることは難しいため、自分のやりたいことや適性に応じて就職活動の対象を絞り込む必要があります。自己分析を行うことで、希望する業界や職種などが明確になるため、より対象を絞り込んで情報収集や就職活動をすることができます。

面接対策になる

日本企業の面接では、必ずと言っていいほど「なぜ日本で働きたいのか?」「なぜこの業界を志望しているのか?」「なぜ当社への就職を志望しているのか?」といった質問が投げかけられます。こうした質問に対して説得力のある回答をするためには、過去の自分の経験やエピソードと紐づけて理由を説明する必要があります。自己分析をすることでこれらの質問に対する自分なりの回答も明確になるため、自己分析は面接対策としても有効だと言えます。

入社後のミスマッチを防ぐ

自分自身のやりたいことや適性を正しく理解しないまま企業に就職してしまうと、入社後にミスマッチが発生する可能性があります。もちろん実際に入社してみなければ分からないことのほうが多いのが現実ではありますが、入社後のミスマッチを防ぐためにはできるかぎりしっかりと自己分析を行い、自分の向き・不向きを理解しておくことが重要です。

自己分析の方法

自己分析の重要性について理解したら、次はその方法についてご紹介します。自己分析の基本は、「これまで(過去)」と「これから(将来)」の2つの軸で自分自身を振り返ることです。ここでは過去・将来のそれぞれについて自己分析のポイントをお伝えします。

  1. 過去の出来事から共通点を見出す
  2. 将来についてはWant / Have / Be で考える

過去の出来事から共通点を見出す

過去については、「楽しかったこと」「辛かったこと」「頑張ったこと」などをテーマに、幼少期から現在に至るまでのエピソードをそれぞれ10~20程度書き出してみましょう。書き出し終わったら、次は、書き出したエピソードに共通する点を考えてみます。

そうすることで、自分はどんなときに楽しいと感じるのか、どんな環境であれば頑張れるのか、などがより明確になります。なお、共通点を見つけるコツは、エピソードを書き出したら「なぜ」そう感じたのかを何度も繰り返し問い続けることです。

「なぜ」を繰り返すことで、一見関連性がないように思えるエピソード同士でも根底には共通点があるということを理解しやすくなります。

将来についてはWant / Have / Be で考える

将来については、下記の3つの軸で整理して考えるのがおすすめです。

  1. Want:何をしていたいか?(例:何かを創る仕事、人と関わる仕事など)
  2. Have:何を持っていたいか?(例:お金、家、家族など)
  3. Be:どうありたいか?(例:自由な生活、安定した生活、挑戦し続ける人生など)

Want / Have / Be という3つの軸で自分の将来の希望を整理することで、自分が描く理想の未来をより明確にすることができます。これらが整理できたら、次は「なぜそう思うのか」について考えてみましょう。その理由は、必ず自分自身のこれまでの過去の体験やエピソードにあるはずです。

この作業を繰り返すことで、過去の経験と将来の希望についての一貫性を見出すことができれば、上手に自己分析ができていると言えます。

自己分析ツールも活用しよう

最近では、自己分析の助けとなる便利な適性診断テストなども数多く出てきています。就職活動サイトの中には、就職活動生向けの適性診断テストコンテンツを提供しているところもあります。下記にいくつかおすすめのテストをご紹介しますので、興味がある方はぜひ活用しましょう。

  1. 16 Personalities
  2. エニアグラム簡易タイプ診断
  3. マイナビ:自己分析ツール「適職診断MATCH」

日本とのつながりを考える

外国人留学生の皆さんが就職活動をする場合には、面接時に「日本に来ようと思ったきっかけは?」「なぜ日本で働きたいのか?」といった質問を受ける可能性が高いため、自分自身と日本とのつながりについても、過去と将来の2つの軸から整理しておくことをおすすめします。

  1. 過去:日本に興味を持ったきっかけ、なぜ日本に興味を持ったのか?
  2. 将来:これからどう日本とかかわっていきたいか、なぜそう思うのか?

まとめ

いかがでしょうか?自己分析は就職活動で成功するための第一歩となります。自己分析は自分自身について改めて深く考えるよいきっかけとなるので、ぜひしっかりと時間をとって自分と向き合いましょう。

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