外国人の皆さんのなかには、日本での日常生活においてさまざまな広告に目がとまり、広告を面白い・個性的と感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、広告の企画・制作に携わる広告業界の仕事内容や、向いている人について紹介します。広告業界について詳しく知りたい外国人の皆さんは、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 広告業界とは
- 広告業界と外国人との関わり
- 広告業界の年収
- 広告代理店の種類
- 総合広告会社
- 専門広告会社
- インターネット広告会社
- 広告業界の仕事
- 営業
- 企画
- クリエイティブ
- 広告業界に向いている人
- クリエイティブな人
- 体力がある人
- 広告業界で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
- マスメディアン
- リクルートエージェント
- 広告転職.com
- まとめ
広告業界とは
広告は、企業の商品・サービスを多くの人に魅力的に伝えるものです。広告業界は、広告を出したい企業の代わりに、広告制作や広告出稿の運営を行う業界です。また従来はテレビ・ラジオ、新聞・雑誌、電車・看板などに広告を掲載することが多かったですが、近年はWeb広告も一般的になってきました。電通の調査によると、2019年、日本国内の国内の総広告費は6兆9381億円で、そのなかにインターネット広告費は2兆1,048億円、テレビメディア広告費は1兆8,612億円で、Web広告がテレビ広告を超える結果となりました。
商品やサービスの販売元から広告の企画・制作を請け負う広告代理店は、広告業界に多い業態です。
広告業界と外国人との関わり
日本企業のグローバル化が進んでいるなか、日本に訪れる外国人や、海外在住の外国人向けに日本の商品やサービスを宣伝する企業が増えています。日本人より、外国人のほうが海外のマーケットや海外特有の広告媒体に詳しいこともあり、外国人向けの広告の仕事は、外国人を採用することが多いです。また、広告代理店が外資系の企業から宣伝活動を依頼される場合、担当者と外国語でコミュニケーションを取ることも多いため、外国人が活躍するチャンスもあります。
広告業界の年収
dodaによると、2019年時点のインターネット/広告/メディア全体の平均年収は406万円でした。広告代理店(広告/SP/PR)の平均年収は430万円、ネット広告/Webマーケティングの平均年収は419万円、広告制作の平均年収は374 万円になります。全業界の平均年収は408万円であるため、広告業界の年収は日本企業全体の平均年収に近い水準といえるでしょう。
広告代理店の種類
総合広告会社
総合広告代理店は、クライアントである事業会社に対して、企画から制作まで広告・マーケティング活動のすべてを請け負います。クライアントのニーズに対して、さまざまな媒体や広告の形式で広告を制作できる点が総合広告会社の強みです。総合広告代理店で働くと、いろんな媒体を組み合わせて総合的に提案できるため、やりがいが感じやすいかもしれません。業界トップの電通、博報堂は総合広告会社です。
専門広告会社
専門広告会社は、特定の媒体の広告を扱います。たとえば、クライアントはすでに「新聞雑誌に広告を出す」ことに決めたら、総合広告会社よりも新聞雑誌の広告を扱う専門広告会社に依頼するほうが、有効的でしょう。また、専門広告会社は総合広告会社より費用が安く抑えられる場合も多い、というメリットがあります。
インターネット広告会社
インターネット広告会社は、テレビ・ラジオ・新聞雑誌など伝統的な媒体ではなく、インターネット広告を扱っています。私たちがネットを利用する時に見たWebサイトの広告バナー、YouTube広告などは、インターネット広告会社が企画・制作する場合が多いです。業界大手のサイバーエージェントや総合広告代理店の博報堂グループのデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は、インターネット広告会社になります。
広告業界の仕事
営業
広告業界の営業は、テレビのCM枠、新聞雑誌の広告ページ、Webメディアの広告バナーなどの広告枠を、広告を出したいクライアントに提案・販売する仕事です。また、広告枠を保有している媒体にアプローチし、広告枠の販売を引き受けることも仕事の一部です。例えば、Yahoo!に広告を出したい場合は、Yahoo!の担当者にアプローチをして、広告枠の販売を引き受けることです。広告業界の営業は、クライアント、企画、クリエイティブと社内外の意見を束ねることも仕事のため、高い調整力が求められるでしょう。
企画
広告業界の企画は、市場分析やマーケティングリサーチに基き、どのような広告を出したらクライアントが求めている成果が出るかを企画・設計する仕事です。広告のアイデアを出すクリエイティブな側面と、マーケティングの数字を分析するロジカルの側面があり、チャレンジングな仕事です。
クリエイティブ
クリエイティブは、広告の企画案が決まったあと、実際の広告を制作する仕事です。広告媒体の種類によっては、職種もさまざまで、Web系ならWebデザイナーやWebライター、映像系ならCMプロデューサーやディレクター、紙媒体ならグラフィックデザイナーやコピーライターなどがあげられます。専門性が強い仕事が多く、クリエイティブ系の専攻を卒業した人が就職しやすいといえます。
広告業界に向いている人
クリエイティブな人
広告業界ではどのような職種でも、クライアントや広告枠に応じて、新しい広告アイデアを提案、もしくは実行する必要があります。そのため、広告を見る人を引き寄せる斬新な発想がどんどん湧く、クリエイティブな人が広告業界に向いています。
体力がある人
広告業界は、広告を出すまでの締切を守って仕事をしないといけないため、労働時間が長いなどの激務な環境の企業が多いです。日中は、クライアントとの打ち合わせがあり、実際自分たちが手を動かすのは、打ち合わせ後の夕方から夜の時間帯が多いでしょう。体力があり、時間を忘れてしまうくらいに仕事に没頭できる人が、広告業界に向いているといえるでしょう。
広告業界で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
マスメディアン
マスメディアンは、株式会社宣伝会議グループの株式会社マスメディアンが運営する転職支援サービスです。マスメディアンは、「宣伝会議」「販促会議」「ブレーン」「広報会議」などクリエイティブ・マーケティング関連の専門誌を発行する宣伝会議のグループ会社であるため、マスコミ業界のネットワークや情報が豊富であることが強みです。広告・Web・マスコミを中心として、これまで約4万人超の転職を支援してきた実績があります。東京・大阪・名古屋・福岡・金沢に拠点を持ち、業界に精通したプロのキャリアコンサルタントが履歴書の作成から給与など条件面の交渉までサポートしてくれます。マスコミ業界の専門職に特化した支援をしており、広告業界の求人を多数扱っているため、これまでの経験や専門スキルを活かせる仕事を見つけたいという方におすすめです。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、株式会社リクルートキャリアが運営する業界最大手の転職エージェントです。取り扱い求人数は20万件と業界最大で、転職支援実績は41万人と業界トップの実績を誇り、広告業界の求人も多く取り扱っています。また、転職サポート体制も充実しており、業界・職種別のキャリアコンサルタントによる履歴書添削アドバイスや面接セミナー、求人票には掲載されていない各企業の詳しい情報が分かる「AGENT Report」という独自レポートもあります。日本での転職活動が初めての方や、幅広く仕事を探したい方は、まず登録しておきたいエージェントです。
広告転職.com
広告転職.comは、株式会社プロフェッショナルメディアが運営する広告・Web業界専門の転職サイトです。取引企業の数は5000社以上で、業界求人数最大になります。取り扱っている求人の種類は、営業系、制作系、Web・デジタル系、プランニング系、映像系、管理・事務系などがあり、業界特有の職種がメインになります。また、エージェントサポートを希望することで、広告業界の各職種経験者によるエージェントチームから転職のサポートを受けられます。広告業界に絞って転職活動を行っているという方にはおすすめしたい転職サイトです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?広告業界は、仕事が忙しいという側面があるにもかかわらず、クリエイティブで多くの人の目に触れる仕事であるため、日本人のなかでも人気が高い業界です。広告業界に興味を持っている外国人の皆さんは、今回の記事を参考にしながら、広告業界への就職・転職にチャレンジしてみましょう。
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