【外国人求職者向け】エネルギー業界とは?仕事内容や向いている人について解説

人々が生活をするうえで欠かせない電力やガスなどのエネルギー、そのインフラを支えているのがエネルギー業界です。生活に欠かせないサービスのため、エネルギー業界の会社は安定しているイメージを持っている方も多いでしょう。

しかし、日本では、2016年に電力が自由化され、2017年には都市ガスも自由化されました。自由化によって個人が電力・ガス会社を選べるようになり、各社の競争が激しくなっています。業界での競争激化によって、エネルギー業界では、海外事業の展開や外資企業の参入など外国人が働くチャンスが高まっています。そこで今回は、日本のエネルギー業界の概要や仕事内容、職種、エネルギー業界に向いている人について説明します。エネルギー業界に興味がある方に役立つ内容になっているので、ぜひ読んでみてください。

  1. エネルギー業界とは
    1. エネルギー業界と外国人との関わり
    2. エネルギー業界の平均年収
  2. エネルギー業界の職種と仕事内容
    1. 海外営業
    2. 技術開発・生産
    3. 施工管理・品質管理
  3. エネルギー業界に向いている人
    1. 日本語・英語・母国語が話せる人
    2. 人の暮らしを支えることにやりがいを感じる人
    3. 柔軟な発想力を持っている人
  4. エネルギー業界で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
    1. リクルートエージェント
    2. JAC Recruitment
  5. まとめ

エネルギー業界とは

私たちが生活するうえで欠かせないインフラを支えているエネルギー業界は、大きく分けて電力、ガス、石油の3種類に分類することができます。各分野によって特徴が異なるので、分野別に紹介していきます。

電力

エネルギー業界における電力分野は、工場、ビル、家庭などに安定して電気を供給することが仕事です。2019年の環境エネルギー政策研究所のデータでは、日本のエネルギー供給のうち、化石燃料を燃やす火力発電75%、自然エネルギー発電が18.5%、原子力発電が6.5%を占めています。

2011年の東日本大震災時の原子力発電所の事故により、原子力発電の使用が減り、水力、太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギー(自然エネルギー)による発電の導入が進められています。

かつての日本の電力業界は、東北、関東、中部などの10地域に大きな電力会社が10社あり、それら10社がこれまで独占的に電力を供給していました。つまり、東京に住んでいたら「東京電力」に使用料金を払うシステムになっていたということです。地域ごとに契約する電力会社が決まっており、個人が自由に電力会社を選ぶことはできませんでした。

しかし2016年に日本政府によって、電力の安定供給の確保や電気料金の健全な価格競争ために、「電力の自由化」が始められ、個人が自由に電力会社を選ぶことが出来るようになりました。それに伴って、エネルギー業界の電気分野では、国内での顧客競争が激しくなっています。

ガス

エネルギー業界におけるガス分野は工場、ビル、家庭などに安定してガスを供給することが仕事です。また、2020年現在、多くの原子力発電が停止しているなか、火力発電の割合は増え、火力発電の燃料となるガスの需要が増加しています。

ガス会社も電力会社と同じように地域ごとに供給会社が決まっている状態でした。しかし、日本では「電力の自由化」に続き、2017年から「都市ガスの自由化」が始まりました。個人が自由にガス会社をに選べることにより、電気とガスのインフラサービスをセット販売する会社も増え、ますます価格の競争が激しくなっています。

石油

エネルギー業界における石油分野は、石油を開発、また原油を精製・販売する仕事です。日本で使う原油の90%以上は、中東の国々から輸入しています。そのため、原油を仕入れる国の国際的な政治・経済状況によって、原油価格や原油量が大きく変動することが特徴です。

日本は、エネルギー資源が乏しい原油の発掘、開発はまだまだ少ないのが現状です。

エネルギー業界と外国人との関わり

日本では少子高齢化により国内でのエネルギー消費は、年々減小しています。そのようななかで、電力とガスの自由化が始まり、海外のエネルギー企業が日本のエネルギー市場に参入するようになりました。そのため、国内でも外資系のエネルギー企業も増えています。国内のみならず、世界に目を向ける企業が増えてきています。国内のエネルギー企業は、アジアを中心に、エネルギー開発や販売の幅を広げています。

これらの理由から、語学が堪能な外国人やエネルギー業界で技術経験のある外国人の採用ニーズは高まっています。また、日本国内の人材不足によって、エネルギーの設備管理や工事を行う技術者が不足しており、人材確保に向けた外国人材の需要も増えています。

エネルギー業界の年収

求人情報・転職サイトdodaの集計によると、エネルギー業界の平均年収は、424万円です。年代別にみると、20代で361万円30代で461万円と年代が上がることに年収が上がる傾向があります。

またエネルギー業界の3分野のうち、石油分野の会社は年収が比較的高く、電気・ガス会社の年収の約1.2倍ほど高い傾向があります。

エネルギー業界の職種と仕事内容

海外営業

海外の政府機関やエネルギー企業に向けて、現地でのエネルギー開発のプロジェクトや開発の提案、調査を行います。また提案だけでなく、事業開発のプロジェントマネジメントや交渉、原料調達も業務に含まれます。

海外出張も多く、長期プロジェクトの場合は現地駐在となる可能性もあります。業務で求められる語学力は、ネイティブレベルの英語力、ビジネスレベルの日本語力が求められるでしょう。またアジア圏の顧客を担当する場合は、中国語や韓国語などアジア圏の言語が必要となることもあります。

技術開発・生産

新しい発電所の設立や製品開発などを行う際の検証や調査を行うことが主な業務です。電気やガスなどの専門知識を学校で学んでいることが必須です。エネルギー業界の技術開発は、大規模なプロジェクトとなる場合が多く、プロジェクトが大きくなればなるほど関わる人数も増えるため、プロジェクトマネジメントの経験も活かすことが出来ます。また、生産ラインの企画や設計も担当するポジションもあります。

施工管理・品質管理

施工管理の仕事は、技術面や施工面で安全性を確認することが主な仕事です。具体的には、新しい発電所を建設す際に携わる数百社以上の企業とりまとめ、技術の安全性や、施工時の危険を回避するための施策を考えるなど、全体の安全性を確認することが挙げられます。また発電所のメンテナンスや緊急時の対応を行う品質管理をすることもあります。

エネルギー業界に向いている人

ここまで、エネルギー業界の概要、職種を説明してきました。では実際に、エネルギー業界に向いている人はどのような人なのでしょうか。

日本語・英語・母国語が話せる人

エネルギー業界に属する会社は海外展開を進めている会社が多く、語学が堪能な人材を求めています。海外企業への営業や交渉ができることや、高いレベルの英語力、現地特有のビジネス習慣やマイナー言語を理解できる能力が必要です。また社内コミュニケーションや一部日系企業への対応などで、ビジネスレベルの日本語力も求められる場合も多いです。

人の暮らしを支えることにやりがいを感じる人

エネルギーは生活するうえで欠かせないサービスのため、人の暮らしを支えたいという思いや責任感が必要です。「縁の下の力持ち(behind the scenes)」的な役割ではありますが、なぜ自分がエネルギー業界で働きたいのか、面接で話せるように、志望動機を整理しておきましょう。

柔軟な発想力を持っている人

電力・ガスの自由化によって、エネルギー業界で価格競争が発生し、顧客のニーズに合わせて変化することが求められています。そのため、他社と差別化をするために、今までのやり方にとらわれず、柔軟な発想力が必要となるでしょう。

エネルギー業界で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト

リクルートエージェント


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JAC Recruitment


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まとめ

今回は、私たちの暮らしを支えるエネルギー業界について解説しました。エネルギー業界は暮らしに必要とされるサービスのため、景気にあまり左右されません。業界の安定感から、平均勤続年が18年と長く、離職率も低い業界です。しかし、自由化による競争から新規プロジェクトやグローバル化を進めています。採用人数自体は、多くはないので、中途採用の場合は、求人が出たときにすぐにエントリーができるように、転職の準備しておくことが大切でしょう。

【参考データ】
doda 平均年収ランキング 最新版 【業種別】
2019年(暦年)の自然エネルギー電力の割合(速報)