【外国人求職者向け】出版業界とは?仕事内容や向いている人について解説

日本で働きたいと考えている外国人の方のなかには、日本の漫画や小説をきっかけに日本に興味を持った方も多いのではないでしょうか。そのような人のなかには、漫画や小説に関わる出版業界で働きたい方と考えている方もいるでしょう。そこで今回は、日本の出版業界の仕事内容や、出版業界に向いている人について紹介します。日本の出版業界に興味を持っている外国人の皆さんは、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 出版業界とは
    1. 出版業界と外国人との関わり
    2. 出版業界の年収
  2. 出版業界の仕事内容
    1. 編集
    2. 販売・宣伝
    3. ライツ
  3. 出版社に向いている人
    1. 体力がある人
    2. 本と関わる仕事が好きな人
  4. 出版社で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
    1. マスメディアン
    2. 出版.COM
    3. リクルートエージェント
  5. まとめ

出版業界とは

出版業界は、雑誌や書籍などの出版物の制作と流通を手掛かる業界のことです。出版業界に関わる企業は、主に出版物を企画・制作する「出版社」と、出版された本を本屋に流通させる「出版取次会社」の2種類に分けられます。

特に出版社のなかでも、講談社・集英社・小学館の三社は日本三大出版社といわれています。近年ではKADOKAWAの成長が著しく、講談社・集英社・小学館の三社に割って入るかたちで、四強という編成になっています。出版取次会社のなかでは、日本出版販売とトーハンが業界大手です。

出版業界と外国人との関わり

日本の漫画や小説は海外で絶大な人気を誇っており、それらのコンテンツをさらに海外に売り込むために、多くの出版社では積極的に海外展開しています。海外展開している出版社のなかでも、自社作品の版権を海外に売買する仕事や、海外作品の版権を購入して日本国内で翻訳して出版する海外版権を扱う仕事では、外国人が求められています。

出版業界の年収

求人情報・転職サイトdodaの集計によると、2019年の放送/新聞/出版業界の平均年収は394万円でした。年代別に見ると、20代が331万円、30代が422万円でした。全業界の平均年収は408万円であるため、放送/新聞/出版業界は日本企業全体の平均年収に近い水準といえるでしょう。

出版業界の仕事内容

編集

出版業界の編集は、出版物の制作企画・管理を行います。まずは、出版物のスタイル、読者の好み、作者の能力や志向などの要素に分けて、コンテンツを企画します。そして、出版スケジュールを決めて、作者・デザイナー・イラストレーターに依頼し、出版までの進捗を管理します。編集では、出来上がった原稿を何度も添削し、作者と打ち合わせを重ね、適切なアドバイスを重ねることが大事になります。編集の仕事は、出版物の出来上がりに影響を与えるだけではなく、担当している作者の将来のキャリアにも影響を与える可能性があるなど、責任感を求められる仕事です。

販売・宣伝

出版業界の販売・宣伝は、出版物を書店などの小売店に売り込むため、販売戦略の立案、マーケティング、宣伝・販促活動などを行います。まず、過去に出版されたコンテンツのデータを基いて、担当している本がどれくらい売れるかを予想し、品切れにも過剰在庫にもならないように、印刷する部数を決めます。そして、本を印刷するだけではなく、本の魅力を書店に伝え、書店に置いてもらう必要があります。また、売り込んだ本を書店を通じて読者に購入されるために、書店でのフェアやイベントを企画することもあります。

ライツ

ライツ(rights)は日本語で著作権といわれ、出版物を複製・販売する権利を指しており、企業によっては「版権」と呼ばれるケースも多いです。ライツ担当は、雑誌、本、マンガなどの出版物の版権を他の企業が使用したいときのブリッジ役を果たします。出版物だけではなく、グッズ、ゲーム、映像作品などメディアミックスのライセンスなども行います。ライツは国内ライツと国際ライツに分かれており、そのなかでは国際ライツ職は外国人が就職できるチャンスが多い職種です。

出版社に向いている人

体力がある人

出版業界は激務といわれ、特に編集職は残業が多いといわれています。雑誌や本の発売日、納品日が決まっているものの、作家やクライアントからの原稿が遅れてしまい、編集スタッフは限られている時間のなかで原稿を仕上げないといけないケースが多いため、深夜まで残業することになりがちです。

また、営業担当が担当している本がいきなりヒット作になり、書店からのたくさんの注文に対応しないといけない場合も、仕事の量が急に増えてしまいます。そのため、体力がある人は出版業界に向いているといえるでしょう。

本と関わる仕事が好きな人

出版社は激務である一方、給与はそれほど高いというわけではありません。そのため、本と関わる仕事が好きな人のほうが、はたらくモチベーションを維持しやすいかもしれません。また、出版社で働くには、本に関する幅広い知識が求められるため、本が好きで読書量が多い人のほうが、仕事がうまく進むでしょう。

出版社で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト

マスメディアン

マスメディアンは、株式会社宣伝会議グループの株式会社マスメディアンが運営する転職支援サービスです。マスメディアンは、「宣伝会議」「販促会議」「ブレーン」「広報会議」などクリエイティブ・マーケティング関連の専門誌を発行する宣伝会議のグループ会社であるため、マスコミ業界のネットワークや情報が豊富であることが強みです。広告・Web・マスコミを中心として、これまで約4万人超の転職を支援してきた実績があります。東京・大阪・名古屋・福岡・金沢に拠点を持ち、業界に精通したプロのキャリアコンサルタントが履歴書の作成から給与など条件面の交渉までサポートしてくれます。マスコミ業界の専門職に特化した支援をしているため、これまでの経験や専門スキルを活かせる仕事を見つけたいという方におすすめです。

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出版.COM

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リクルートエージェントは、株式会社リクルートキャリアが運営する業界最大手の転職エージェントです。出版業界に特化してるわけではありませんが、取り扱い求人数は20万件と業界最大で、大手出版社や出版取次会社の求人も取り扱っています。転職支援実績も41万人と業界トップの実績を誇ります。出版業界のなかでも、語学力を生かして活躍できる高年収の求人も数多く取り扱っています。また、転職サポート体制も充実しており、業界・職種別のキャリアコンサルタントによる履歴書添削アドバイスや面接セミナー、求人票には掲載されていない各企業の詳しい情報が分かる「AGENT Report」という独自レポートもあります。日本での転職活動が初めての方や、転職エージェントを活用して仕事探しをする場合、まず登録しておきたいエージェントです。

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まとめ

日本人・外国人問わず、本や漫画が好きで出版業界で働きたいと考えている求職者は多くいます。そのため、出版業界で就職することは難しいですが、海外と関わる仕事であれば、外国人が自分の語学力やバックグラウンドを強みを活かせることができるため、内定を取れるチャンスがあります。出版業界で働きたい外国人の皆さんは、自分自身のアピールできるポイントを明確にしたうえで、出版業界での転職・就職活動に挑んでみてはいかがでしょうか。

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