外国人の皆さんのなかには、はじめて日本に来たとき、ホテルを利用した人も多いのではないでしょうか。今回は、日本のホテル業界の仕事内容や、向いている人について解説します。ホテル業界に就職したい外国人の皆さんは、ぜひ参考にしてみてください。
- ホテル業界とは
- ホテル業界と外国人との関わり
- ホテル業界の年収
- ホテル業界の仕事
- サービス
- 営業
- 企画
- ホテル業界に向いている人
- ホスピタリティがある人
- 臨機応変に動ける人
- ホテル業界で働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
- リクルートエージェント
- HOTERES求人情報
- ホテル求人ドットコム
- まとめ
ホテル業界とは
ホテル業界は、お客様が宿泊するための部屋や、レストラン・バー・結婚式場でのサービスを提供しています。日本のホテルは、駅前や繫華街に建てられ、ビジネス出張での利用をメインターゲットにする「ビジネスホテル」、都市部に建設し、レストランや結婚式場などさまざまなサービスを提供する「シティホテル」、観光地に建てられ、休暇期間の滞在を楽しめる「リゾートホテル」の3種類に分けられます。ホテル以外の宿泊施設は、旅館、ゲストハウス、民泊など色々な業態がありますが、ホテルと一緒に「宿泊業」としてみられることが多いです。
ホテル業界と外国人との関わり
グローバル化が進んでいるなか、日本に訪れる外国人旅行者も増加しています。観光庁によると、2019年に訪日外国人旅行消費額は4兆8,113億円(前年比+6.5%)で7年連続過去最高を更新しました。多くの外国人旅行者は日本での滞在にホテルを利用するため、外国人旅行者とスムーズなコミュニケーションを取るために、ホームページやパンフレットを英語や中国語などの多言語対応、外国人向けのイベントやキャンペーンを行うホテルが増えています。そのような背景もあり、ホテル業界では外国語を駆使して外国人旅行者に対応できる方が求められており、バイリンガルであるなど外国語を活かせると、ホテル業界に就職できるチャンスがあります。
ホテル業界の年収
dodaによると、2019年、ホテル/旅館/宿泊施設の平均年収は328万円です。そのなかに、20代の平均年収は290万円、30代の平均年収は357万円になります。全業界の平均年収は408万円であるため、ホテル業界の平均年収は低いといえるでしょう。ただ、ホテル業界のなかにもフロントスタッフから法人営業など職種によって年収の差が大きく、一概に年収が低いとは言えません。
ホテル業界の仕事
サービス
サービスは、ホテルの現場で個人のお客様に直接的あるいは間接的に接客する仕事です。サービスは主に宿泊、施設管理、ブライダル、宴会・料飲、調理などの種類に分けられています。お客様に直接的に接客する職種はホールスタッフ、フロント、車両スタッフなどがあり、間接的に接客する職種は施設管理、シェフ、支配人などで、さまざまな仕事があります。お客様と直接的に接するホールスタッフやフロントは、外国語を使うシーンが多いでしょう。ホテルの現場は年中無休で24時間で動いているところが多いため、サービスは夜間や土日で働くことが一般的で、体力が求められる仕事です。
営業
ホテル業界の営業は、旅行会社をはじめ、法人や団体にホテルの宿泊プランや宴会やパーティーなどのイベントの提案を行います。ホテルの部屋の販売方法には、ホテルが仲介なしでお客様とやり取りする直接販売と、旅行会社や旅行サイト経由で申し込んでもらう委託販売の2つがあります。営業職は法人に委託販売の提案をすることを通じて、ホテルの集客と売上に貢献しています。外国人が営業職として働くなら、語学力を活かして海外の旅行会社に営業することが求められる場合が多いです。
企画
ホテル業界の企画は、ホテルを利用するときの宿泊プラン、ブライダルプランなどを考えて実行する仕事です。ホテル業界はオンシーズンとオフシーズンがあるため、時期や流行りに合っているプランを企画することが求められます。また、お客様にとって魅力的なプランだけではなく、ホテルの人手や予算などのリソースも考慮して、その時々の最適なプランを企画必要があります。外国人が企画職で働く場合には、外国人観光客向けの宿泊プランや、外国人に日本の魅力を伝えるイベントを企画することが求められることが多く、外国人としてのバックグランドや語学力を活かせることができます。
ホテル業界に向いている人
ホスピタリティがある人
ホテル業界はサービスを提供することだけではなく、ホスピタリティ精神でお客様と接することが大事です。たとえば、ホテルの宿泊や料理そのものを提供することはサービスになりますが、日本語が分からなくて困っている外国人の観光客に笑顔で案内したり、泣いている子どもにおもちゃをあげたりすることはホスピタリティに当てはまります。そのようなことを自ら行うことができる、ホスピタリティがある人はホテル業界に向いていると言えるでしょう。
臨機応変に動ける人
ホテル業界のサービスは、天気や交通状況などの不確定要素に影響されることが多いです。旅行に出かけるお客様が旅先でさまざまなことに遭遇し、ホテルのスタッフがお客様と一緒に状況に対応することもサービスの一部になります。場合によっては、お客様からのクレームに対処する必要もあります。毎日想定をしていないことがたくさん起きているなか、チームを巻き込んで臨機応変に動ける人はホテル業界に向いているでしょう。
ホテルで働きたい人におすすめする転職エージェント・転職サイト
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、株式会社リクルートキャリアが運営する業界最大手の転職エージェントです。取り扱い求人数は20万件と業界最大で、転職支援実績は41万人と業界トップの実績を誇り、ホテル業界の求人も多く取り扱っています。また、転職サポート体制も充実しており、業界・職種別のキャリアコンサルタントによる履歴書添削アドバイスや面接セミナー、求人票には掲載されていない各企業の詳しい情報が分かる「AGENT Report」という独自レポートもあります。ホテル業界の仕事を探しながら、ほかの業界の仕事も検討したい方は、まず登録しておきたいエージェントです。
HOTERES求人情報
HOTERES求人情報は、株式会社オータパブリケイションズが運営しているホテル業界向けの求人サイトです。ホテル業界の経営情報誌HOTERESを40年以上出版し蓄積したノウハウを基に、ホテル・レストラン業界の求人情報だけに特化した求人情報をたくさん掲載しております。正社員や契約社員、アルバイトと幅広い雇用形態のホテル求人を扱っており、新規開業のホテル求人(オープニングスタッフ)も多く扱っています。ホテルの他には、レストランやブライダル業界の求人も紹介しています。ホテル業界に絞って転職活動を行っている方におすすめしたい求人サイトです。
ホテル求人ドットコム
ホテル求人ドットコムは、株式会社アイ・エヌ・ジー・エンタープライズが運営しているホテル業界向けの求人サイトです。コンサルタントは全員が元ホテル経験者で構成されており、業界経験を活かして求職者にサポートすることができます。ホテルの求人情報がメインになっていますが、レストラン、専門式場・ウエディング施設、サービスアパートメント、福祉・医療・老人ホームなど、ホスピタリティ業界のほかの業態の企業の求人も掲載しています。求職者が仕事を探したいときは、自ら企業にアプローチするだけではなく、企業からスカウトを受けることも可能です。ホテル業界で仕事を探している方におすすめできるエージェントです。
まとめ
ホテル業界は、日本の「おもてなし」を体現している業界で、外国人との関わりも多い業界です。ホテル業界に興味を持っている外国人の皆さんは、自分の適性を確認しながら、ホテル業界での就職・転職活動を行ってみましょう。
【参考データ】訪日外国人消費動向調査2019年年間値(速報)及び10-12月期(1次速報)について
【参考データ】doda 平均年収ランキング 最新版 【業種別】