日本で仕事を探す外国人の皆さんのなかには、就職・転職エージェントを利用したことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、就職・転職エージェントで外国人の就職支援をするキャリアアドバイザーの仕事について説明します。日本でキャリアアドバイザーを希望する外国人の皆さんはぜひ参考にしてみてください。
- キャリアアドバイザーとは
- キャリアアドバイザーに必要なスキル
- 日本語レベル
- コミュニケーション能力
- 情報を収集し、整理する能力
- キャリアコンサルタントのメリット
- 語学力と外国人としてのバックグラウンドを活かせる
- 仕事のやりがいが感じやすい
- キャリアコンサルタントのデメリット
- 労働時間が不規則
- 結果重視でストレスを感じやすい
- まとめ
1.キャリアアドバイザーとは
キャリアアドバイザー(Career Advisor、CA)は、求職者に対して就職・転職サポートを行う職業です。キャリアアドバイザーは就職・転職エージェント会社に所属し、人材を採用したい企業に条件が合う求職者を紹介し、求職者が入社を決めた場合に、企業から報酬をもらいます。一部の会社では、キャリアコンサルタントとも呼ばれます。
具体的な仕事は、就職・転職に関する希望のヒアリング、求人紹介、履歴書の添削や面接のアドバイス、面接日程の調整、入社日や給与条件などの交渉、内定後や入社後のフォローなどがあります。外国人向けのキャリアアドバイザーは、母国語や外国語を活かして、就職・転職支援を行うことが多いです。
2.キャリアアドバイザーに必要なスキル
キャリアアドバイザーの仕事は、単価が高く、形がない商品(求人)を求職者に提案する仕事なので、法人営業に近い側面が多いです。そのため、キャリアアドバイザーになるための必要な条件も法人営業と重なるところが多いです。ただ、法人営業と同程度の日本語レベルとコミュニケーション能力が必要とは言え、細かい点で異なる事が多いです。ここからは、キャリアアドバイザーになるための必要な条件を詳しく説明していきます。
日本語レベル
キャリアアドバイザーは、社内の日本人の同僚とコミュニケーションを取る必要があるだけでなく、日本語の求人票や企業情報を理解し、求職者に説明する必要があります。また、求職者の日本語のスピーキングと読み書きのレベルを正確に判断し、日本語レベルの条件が合う求人を紹介することも仕事の一部です。そのため、ビジネスレベルの日本語が求められます。一方社外の日本人の方と話す機会は少ないため、日本語の発音が少し訛っているとしても、仕事に大きな影響はありません。
コミュニケーション能力
キャリアアドバイザーは、求職者の希望をヒアリングし、ぴったりの求人を紹介することが仕事なので、高いコミュニケーション能力が求められます。日本で仕事を探している外国人のなかには、転職や将来に対する迷いがあり、自分が仕事に求めるものがはっきりしていない求職者も多いです。そのため、求職者の気持ちに寄り添って、本人も気付いていない希望を引き出し、将来のキャリアプランを提案する能力を身に着ける必要があります。
情報を収集し、整理する能力
キャリアアドバイザーは、毎日たくさんの新しい求職者と求人情報をインプットする必要があります。そして、すべての情報を記憶・理解し、自分が担当している求職者と企業をマッチングすることが仕事です。
また、応募が進むにつれて、企業の面接スタイルや求職者の面接スキルなど、選考ステップに関する情報もリアルタイムで増えていくので、そのような情報を管理する必要があります。履歴書と求人票のような、情報を記録する書類は用意されているものの、それらに頼るのではなく、調査やヒアリングを通じて、自分なりに求職者の人物像と仕事のイメージをインプットすることが大事です。
3.キャリアコンサルタントのメリット
語学力と外国人としてのバックグラウンドを活かせる
日本人のキャリアアドバイザーと比べて、外国人のキャリアアドバイザーは、母国語で求職者に就職アドバイスができる点が大きな強みです。日本の求人事情では、多くの場合、日本語能力が求められる求人が多いですが、日本語が話せない英語教師や、ITエンジニアの求人ニーズも高いです。そのため、ビジネスレベルの英語が話せるのであれば、日本語が話せない外国人求職者にも対応することができるため仕事の守備範囲がさらに広がります。
語学だけではなく、外国人としてのバックグラウンドも仕事に活かせます。自分と同じ国出身の求職者のスキルや人柄、そして慣習が把握しやすいため、より効率的な就職支援を行うことができます。自分と国籍が違うとしても、外国人同士として親身なアドバイスもできるでしょう。
仕事のやりがいが感じやすい
日本で就職・転職を経験した外国人のなかには、外国人が日本で仕事を探す大変さを身をもって実感している方が多いではないでしょうか。自分と同じ状況の人を助けることを通じて、とても大きなやりがいが感じられます。
特に、求職者が理想の会社に無事に入社できた場合は、求職者が担当のキャリアアドバイザーに対して、感謝の気持ちを抱く人が多く、直接求職者からお礼などを言われることで仕事の達成感を感じやすいです。一人ひとりの求職者を支援することを通じて、日本の人手不足を解決し、グローバル化を加速させることができるため、社会貢献度が高い仕事でもあるでしょう。
4.キャリアコンサルタントのデメリット
労働時間が不規則
求職者の多くは勉強や仕事の時間以外に就職・転職活動を行います。そのため、キャリアアドバイザーは求職者が時間に余裕がある昼休みや仕事上がりの夜の時間帯に連絡をとることが多いです。そのため、キャリアコンサルタントは労働時間が不規則になることが多いです。また、面接や内定のフォローで、スケジュールが調整できない急ぎの対応も多いので、残業も発生しやすいです。企業によっては、土日に就職イベントを開催することもあるため、土日に出勤する場合もあります。プライベートの時間をしっかり確保したい方にとっては、不規則な労働時間は大きなデメリットになるでしょう。
結果重視でストレスを感じやすい
キャリアアドバイザーは営業職と同じく、売上数値で仕事の結果を評価されます。会社によっては「この目標を絶対達成しないといけない」という売上ノルマがある場合もあります。そして、個人のお客様が相手なので、帰国・進学・家族の事情・ビザ問題など、あらゆる種類の突発的な事情で、元々予測していた売上が突然にゼロになることもあります。そのため、キャリアアドバイザーの仕事をするためには、平常心を持って売上数値にコミットできる打たれ強さが必要です。
5.まとめ
キャリアアドバイザーの仕事をするうえで、労働時間の不規則さと売上目標の厳しさが仕事のストレスになることがあります。一方外国人の皆さんにとって、キャリアアドバイザーは自分のバックグラウンドを活かしながら、やりがいが感じやすい仕事でもあります。キャリアアドバイザーに興味を持っている方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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jopus編集部
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