【外国人求職者向け】中小企業に転職するメリット・デメリットは?

中小企業は、日本の企業のうち大部分を占めており、外国人の皆さんにとっても転職する機会が多い企業と言えるでしょう。では、中小企業に転職すると、どのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。今回の記事では、中小企業の特徴やメリット・デメリットについて詳しく紹介します。中小企業に転職することを検討している外国人の皆さんに役に立つ情報なので、ぜひ読んでみてください。

  1. 中小企業とは
  2. 中小企業に転職するメリット
    1. 責任のある仕事ができる
    2. 配属が希望通りになる可能性が高い
    3. コミュニケーションがとりやすい
  3. 中小企業に転職するデメリット
    1. ネームバリューや社会的信用は低い
    2. 仕事量が調整しにくい
    3. 安定性は大企業に劣る
  4. まとめ

中小企業とは

日本における中小企業とは、中小企業基本法に定められている中小規模の企業のことを言います。具体的にいうと、下記の条件に当てはまる企業は、中小企業になります。

業種 資本金または従業員
①製造業、建設業、運輸業
その他の業種(②~④を除く)
3億円以下または300人以下
②卸売業 1億円以下または100人以下
③サービス業 5,000万円以下または 100人以下
④小売業 5,000万円以下または 50人以下

中小企業庁によると、2016年6月時点で、日本全国の中小企業は357.8万社があり、全体の99.7%を占めています。一方大企業は1万1157社があり、全体の0.3%を占めています。日本のほとんどの企業は中小企業と言ってもよいでしょう。

中小企業に転職するメリット

責任のある仕事ができる

中小企業は、部署が小さいため、部署・職種を横断して仕事をすることが多いです。そのため、目の前の仕事をこなせるだけではなく、全体の業務フローを把握することを通じて、より俯瞰的に会社のビジネスを理解できます。能力があれば、責任のあるポジションで仕事をするチャンスも多いです。

また、中小企業の社員の数が少ないため、日常的に経営者と接するチャンスも多いです。自分の意見が経営判断に影響を与え、仕事に反映することができる環境は、人によってはとてもやりがいを感じられるでしょう。

配属が希望通りになる可能性が高い

大手企業では部署の数が非常に多く、希望している部署に配属される確率は低いです。一方、中小企業は規模が小さく、部署も少ないので、自分が希望している部署や拠点に配属される可能性は大企業より高いです。入社したあと、転勤や異動させられることも少ないです。仕事の内容や働く場所にこだわりがある人にとっては、大きなメリットになるでしょう。

コミュニケーションがとりやすい

中小企業は人数が少ないぶん、同僚や上司とコミュニケーションが取りやすい会社が多いです。

一方、大企業では従業員が多いため、より多くの人が働きやすくするために、色々なルールを設けています。そのため、外国人従業員が日本の職場に馴染めていなかったとしても、一人や二人の外国人の従業員のために、全社のルールを調整することが難しいです。

反対に、中小企業は人が少ないので、外国人がより働きやすくするために、既存のルールを変えたり、新しい制度を作ったりすることができます。

中小企業に転職するデメリット

ネームバリューや社会的信用は低い

規模が小さくても有名な中小企業もありますが、大企業とくらべると、知名度が低く社会的信用が低い企業が多いでしょう。外国人の皆さんがいつか海外に転職したいと考えているならば、中小企業のネームバリューでは転職活動にあんまり役に立たないかもしれません。一方責任ある立場での仕事はできるため、その実績を企業にアピールすれば、転職活動の成功率があがります。

また、日本で不動産を購入することを検討しているなら、住宅ローンを組む必要もあります。中小企業は社会的信用が低いため、住宅ローンが降りにくい場合もあるでしょう。

仕事量が調整しにくい

中小企業は従業員が少ないので、一人の社員が同時に複数の種類の仕事をしなければならない場合が多いです。また、部署が小さいので、自分の仕事を分担してくれる同僚も少ないです。業務の調整もしにくいので、繫忙期になったら残業が一気に多くなる可能性もあります。マルチタスクが苦手な人や、プライベートの時間を重視する人にとって、仕事量が調整しにくいところはストレスになるかもしれません。

安定性は大企業に劣る

中小企業は大企業より事業の規模が小さく、資金力も弱いため、安定性の面では劣っています。一方、外国人の皆さんのなかは、就労ビザがないと日本で生活できない人も多いため、仕事に安定性を求めている人も多いではないでしょうか。安定性を求める人には向かない場合もありますが、中小企業で働くなら、実力をつけやすい環境を利用してスキルを身につけるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?中小企業に転職するメリットとデメリットは、大企業とほぼ正反対と言えますが、どちらが優れていてどちらが劣っているかということはありません。また、同じ規模の企業でもそれぞれの特徴があるため、企業規模だけではなく、さまざまな要因を検討したうえで転職しましょう。

【参照データ】中小企業・小規模事業者の数(2016年6月時点)の集計結果を公表します

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jopus編集部

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