【外国人求職者向け】ITエンジニアの職務経歴書の書き方

転職時に企業にエントリーするために提出する職務経歴書は、職種別に記載する内容が異なります。例えば、ITエンジニアは、他の職種と異なり、自分自身が関わったプロジェクトの担当範囲や自身のプログラミングスキルなどを詳細に記載する必要があります。そこで今回は、ITエンジニア向けの職務経歴書の書き方を紹介します。

職務経歴書自体について知りたい方は、【職務経歴書の基本の書き方】もぜひ参考にしてください。

    1. ITエンジニアの職務経歴書
    2. ITエンジニアの職務経歴書の正しい書き方
      1. 日付・名前
      2. 職務要約
      3. 職務経歴
      4. テクニカルスキル
      5. PCスキル
      6. 得意分野・経験
      7. 語学力
      8. 自己PR
    3. ITエンジニアの採用担当が見ているポイント
      1. 自社の開発に活かせる開発経験があるかどうか
      2. 明確なスキルがイメージできるか
      3. 課題に対してどのように調査、解決をしたか
    4. まとめ

ITエンジニアの職務経歴書

まずは、ITエンジニアとして転職する際に使用するオーソドックスな職務経歴書のフォーマットに沿って、正しい書き方をご紹介します。

職務経歴書の正しい書き方

①日付・名前

書類の一番上に右寄せで、日付と氏名を入れましょう。日付は、書類提出日の当日の日付を記入にします。氏名は、英語表記で問題ありません。

②職務要約

過去から現在までの職務経歴のサマリーを書きます。どのような会社で(業務内容)、どのような仕事(職務)を担当したかを書きます。なるべく200~250文字程度でまとめましょう。もしGitHubのアカウントやポートフォリオがある場合は、URLも書くとアピールになるでしょう。

③職務経歴

今まで在籍してきた会社ごとに分けて、職務内容を書きます。一番上に在籍歴が新しい企業が来るように順番に書きます。

【在籍歴】
西暦で在籍していた時期を書きます。
【会社名】
海外の会社の場合は、英語で会社名を表記しましょう。
【事業内容】
会社の事業内容を端的に書きます。
【従業員数】
会社の規模感を伝えるために、従業員数を書きます。
【所属・役職】
所属部署、役職を記載します。またマネジメント経験があり、部下がいた場合は、部下の人数も書きます。

【業務内容】
プロジェクトごとに職務経歴を書きます。もし同じ企業で、複数のプロジェクトに携わっていた場合は、直近のプロジェクトから分けて記載すると、スキル・経験をアピールすることができます。

プロジェクト期間
長いプロジェクトに携わっていたのか、短いプロジェクトに複数参加していたのか分かるように記載しましょう。

プロジェクト名
プロジェクト概要を端的にまとめて書きましょう。

プロジェクト概要
誰が、いつ、どのように使うサービスで、どのようなプロジェクト開発が行われたのか、記入します。また一般に公開されているサービスの場合は、サービスURLを明記しましょう。採用担当者がプログラミング知識の乏しい方の場合も多いので、そのような方々でも求職者の技術レベルをイメージしやすい工夫があるとより良いです。

【例文】
事業会社の人事が利用する自社社員を一元管理する社内管理システムの開発をプロジェクト提案から実施。
サービルURL:http://www……….

担当フェーズ
要件、仕様定義、基本設計、詳細設計、テストなどの上流から下流まで、どのフェーズ(工程)を担当したかを記載しましょう。

業務内容
自身が担当した業務を箇条書きで明記しましょう。

【例文】
・クライアントへのヒアリング、仕様書作成
・社内営業メンバーとの企画
・管理システムの設計、開発、導入、テスト
・運用、保守メンテナンス

実績・取り組み内容
プロジェクトのなかで、どのような役割を果たしたか、取り組み内容を書きましょう。また改善や開発した結果、どう事業やサービスにインパクトがあったかを記載すると、実際働くイメージがしやすいです。

【例文】
リリース後、半年で30社の顧客へサービスを展開、随時システムを改善。また、改修を想定し、ソースコードを書き換えやすいように設計。

開発環境
システム環境、プログラミング言語、OS、BD、使用したツールをについて記載します。

チームメンバー人数、役職
プロジェクトに携わった人数、求職者自身が何か役職があればその役職名も書きましょう。

④テクニカルスキル

今まで経験したスキルに分けて、使用年数と使用レベルを書きましょう。

⑤得意分野・経験

今までの経験から業界知識、技術スキルを書きます。また今までの経験から得意分野も記載しましょう。ビジネスサイドやマネジメント経験がある場合は、プラスポイントになることもあるので、アピールすると良いでしょう。

【例文】
・PHP、Javaによるアプリケーションの開発(5年間経験)
・顧客へのヒアリングから要件定義、開発までの経験
・約15名規模のプロジェクトリーダー、サブリーダーを経験
・保険業界、人材業界の業務知識
・外国籍社員(ベトナム人)のマネジメント

⑥PCスキル・保有資格

エンジニアの実務以外でのExcelなどのPCスキルを記載しましょう。またITエンジニアに関連する資格を取得している場合は、保有資格も明記するとアピールになります。

【例文】

・ORACLE MASTER Java認定資格 Silver取得(2017年8月)
・Excel (IF関数、VLOOKUP関数、ピボットテーブル

⑦語学力

業務で使用できる語学のレベルを【ネイティブレベル】【ビジネスレベル】【日常会話レベル】の三段階に分けて書きましょう。

英語圏以外の出身の場合は、英語レベルはTOEICやIELTSのスコアを記載しましょう。また日本語レベルはJLPTの級(N1, N2など)を書くと、採用担当者が応募者の日本語レベルをイメージしやすくなります。

【例文】
・ベトナム語:母国語
・日本語  :ビジネスレベル(2018年 JLPT N2取得)
・英語   :日常会話レベル(2019年 TOEIC620点取得)

⑧自己PR

過去の経験や知識を洗い出し、応募企業で求められる経験や実績について記載すると良いでしょう。文字数は、100~200文字程度にまとめましょう。

<円滑にプロジェクトを進行させるマネジメント力>
自社のプロジェクトメンバーだけでなく、クライアントを含めた約15名のプロジェクトを担当した経験があります。スケジュールの遅れや担当者の理解不足が発生しないように、全体mtgは、週に1回、社内mtgは朝会を設け毎日進捗を管理。メンバーとクライアントとの間で、サービス設計を細かく調整、管理することで、大規模なプロジェクトもスケジュールどおりに進めることができました。

ITエンジニアの採用担当が見ているポイント

1.自社の開発に活かせる開発経験があるかどうか

企業によって開発環境が異なるため、求めるスキル・経験も異なります。例えば、5名のプロジェクトのマネジメントをしている開発者が、転職先で20名のプロジェクトのマネジメントを担当する開発者のポジションに就いたとしても、経験を活かすことは難しいでしょう。そのため、少しでも職務経歴書からマッチする可能性を導くために、経験したプロジェクトやスキルはなるべく詳細に明記すことをおすすめします。また勉強中の言語やフレームワークがある場合は、テクニカルスキルもしくは自己PRで書きましょう。

2.明確なスキルがイメージできるか

エンジニアの場合は、「即戦力」を求めている会社も多く、入社後どのようなプロジェクトに素早くアサインできるかを書類上で見ています。そのため、単純にスキルを並べるだけでなく、自分の得意なスキルを書類上でアピールすると、採用担当も判断がしやすくなります。またGitHubのアカウントや携わったプロジェクトのサービスURLを公開している場合は、明記すると採用担当もスキルレベルや担当業務がイメージしやすいでしょう。

3.課題に対してどのように調査、解決をしたか

自分の経験を並べるだけでは、「なぜこの判断をしたのか」「なぜそれを選んだのか」など判断の背景が見えないと、本人の技術的な思考が分かりません。そのため、どのような課題があり、どのような原因を調査し、どのような対策を実施したのか、どのような結果がどうなったか、を業務内容に盛り込んで記載するとと良いでしょう。小さな課題でも良いので、具体的な話に落とし込んで書くことで、採用担当者が自社で活躍できるかのイメージを掴むことができます。

まとめ

今回は、ITエンジニアの職務経歴書について紹介しました。短期間のプロジェクトに参加していた方は、詳細な開発環境やメンバー人数についての記述を忘れてしまうケースも多いのではないでしょうか。プロジェクト終了時にプロジェクト概要を自身でまとめておくと、職務経歴書を書くときに非常に参考になるので、ぜひプロジェクトごとに書き留めておきましょう。

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