【外国人求職者向け】サービス職の職務経歴書の書き方

転職時に企業にエントリーするために必要な職務経歴書は、職種別に記載する内容が異なります。免税店や百貨店、携帯販売、家電量販店、ホテルなどの接客・サービス職は、訪日外国人観光客の対応で外国語を使うこともあり、日本で働く外国人の中でも働いている方多い職種です。サービス職の個人営業から法人営業や事務への転職を考えている方は、サービス職の経験が活かせるような内容で職務経歴書を書くことが必要です。そこで今回は、サービス職向けの職務経歴書の書き方を紹介します。

職務経歴書自体について知りたい方は、【職務経歴書の基本の書き方】もぜひ参考にしてください。

サービス職の職務経歴書

まずは、サービス職から転職する際に使用するオーソドックスな職務経歴書のフォーマットに沿って、正しい書き方をご紹介します。

①日付・名前

書類の一番上に右寄せで、日付と氏名を入れましょう。日付は、書類提出日の当日の日付を記入にします。氏名は、英語表記で問題ありません。

②職務要約

過去から現在までの職務経歴のサマリーを書きます。どのような会社で(業務内容)、どのような仕事(職務)を担当したかを書きます。なるべく200~250文字程度でまとめましょう。

【例文】
台湾の大学を卒業後、来日。株式会社〇〇〇〇入社。成田空港の免税店の接客を担当。英語・中国語・日本語を使い、世界各国のお客様と日々コミュニケーションを取りながら接客業務を従事。入社3年目で、後輩指導も担当しています。

③職務経歴

今まで在籍してきた会社ごとに分けて、職務内容を書きます。一番上に在籍歴が新しい企業が来るように順番に書きます。サービス職は、業種や商材、販売方法、顧客層が多岐にわたるため、詳細かつ簡潔にまとめると採用担当者に伝わりやすいです。

【在籍歴】
西暦で在籍していた時期を書きます。
【会社名】
海外の会社の場合は、英語で会社名を表記しましょう。
【事業内容】
会社の事業内容を端的に書きます。
【従業員数】
会社の規模感を伝えるために、従業員数を書きます。
【所属・役職】
所属部署、役職を記載します。またマネジメント経験があり、部下がいた場合は、部下の人数も書きます。
【業務内容】
自分が担当した業務を書きます。店舗や個人の目標がある場合は、目標・実績を明記して、数値で実績をアピールできるようにしましょう。また業務を遂行する上で、工夫した点や顧客からの意見など数値以外でアピールできることがあれば具体的に書くと良いでしょう。

 【例文】
成田空港の銘菓の専門店の接客・販売を担当
・接客、販売
・在庫管理
・売上管理
・販促ツール管理
・店舗のメンテナンス
・本社における定例会議や研修への参画
・他空港でのプロモーション開催時の出張・フォロー

【成果や実績】
・連続 10か月個人の売上目標の達成。
・同列販売スタッフ300名の中売上ランキング 11 位達成。
・実績を評価され、他空港や大型プロモーションの出張

【ポイント】
・商品知識を身につけるために、本社・メーカーの担当者と連携し商品研修を提案。
・入社当時は英語力は日常会話レベル(TOEIC500点)でしたが、入社後担当顧客の幅を広げるために英語を勉強し、ビジネスレベル(TOEIC800点)まで顧客の接客を出来るようになった。

④活かせる経験・知識

今までの業務から業界知識、経験を書きます。応募企業がどのような経験を求めているか確認し、自分が過去の経験で活かせる面はアピールしましょう。

⑤PCスキル・保有資格

サービス職からオフィスワークなどの他職種へ転職する場合、PCスキルは必須条件になるため、操作可能レベルを書きます。ExcelやパワーポイントなどのPCスキルのレベル別に記載しましょう。また保有している資格があれば明記しましょう。

【例文】
【例1:初級】Excel(四則演算・票作成・基本的な関数)
【例2:中級】Excel(ピポットテーブル、VLOOKUP、IF関数、グラフ作成)
【例3:上級】Excel(データベース作成、マクロ機能、VBA)
・PowerPoint(会議資料、営業用資料などプレゼン資料の作成)
・Word(文書作成・表作成・レイアウト調整・図の挿入・印刷設定・アウトライン)

⑥語学力

業務で使用できる語学のレベルを【ネイティブレベル】【ビジネスレベル】【日常会話レベル】の三段階に分けて書きましょう。外国人を採用したい企業の多くは、日本語と外国語が流暢に話せることを求めています。母国語以外の語学力は、具体的な使用シーンやテストのスコアをと合わせて明記することで、語学レベルが採用担当者にとってイメージしやすくなるでしょう。

【例文】
中国語:母国語
英語 :ビジネスレベル(電話やメールで社外顧客とやり取りができるレベル)
日本語:ネイティブレベル(商談で日本人顧客にプレゼンができるレベル、JLPT N1)

⑦自己PR

過去の経験や知識を洗い出し、応募企業で求められる経験や実績について記載すると良いでしょう。またサービス職は、個人営業として商品やサービスを売り込む顧客折衝能力やヒアリング力、他職種でアピールできるポイントを工夫して明記しましょう。

【例文】
年代や国籍、性別を問わず、お客様から親しみやすい人柄、コミュニケーション能力が強みです。空港の免税店に来店するお客様は、国籍はもちろん出発まで時間が迫っている方、時間をつぶしている方など様々なタイプのお客様がいらっしゃいます。外国人観光客は、日本旅行の最後の思い出にいらっしゃる方が多いため、「また日本に来たい」と思ってもらえるように好みのテイストやニーズに合わせたヒアリング、気持ちのよい接客を何より心掛けています。その結果、お客様からは「声をかけて良かった」と言われることが毎日のようにあり、個人営業成績も2年間で11/300位の成果を残すことが出来ました。

法人営業は未経験ですが、対人コミュニケーション力は今まで培った個人営業の経験を活かして、売上成果を出せる人材になれるように尽力いたします。

サービス職の職務経歴書のアピールポイント

提案力

サービス職は、店頭に立ち、顧客と向き合う仕事です。ニーズや悩みに応じて最適な提案をする提案力はサービス職を経験する上で強みです。特にサービス職から法人営業へ転職する場合は、強いアピールポイントになります。商品知識の学び方、どのように顧客ニーズをヒアリングしたか、ヒアリングした結果どのような提案にしたか、具体的な提案内容とその結果を自己PRとして明記すると良いでしょう。

コミュニケーション能力

顧客とスムーズに会話する力やヒアリング力、それぞれ「伝える力」「聞く力」に言い換えることができます。他職種に転職する場合でも、良好な人間関係・チームワークを築く上で、コミュニケーション能力はどの職種でも求められます。自分のこれまでの経験を振り返り、どのようなコミュニケーション能力を持っているか、企業が求める人物像と照らし合わせてアピールすることをおすすめします。コミュニケーション力を発揮した業務やシチュエーション、工夫した点、成果をまとめて明記しましょう。

まとめ

今回は、サービス職の職務経歴書について紹介しました。外国人の採用ニーズの高さから日本ではじめて働く仕事としてサービス職を選ぶ外国人の方もは多いでしょう。また数年サービス職で働いた後にキャリアアップとして法人営業や事務などに転職を考えるケースもよくあります。他職種で転職する場合は、今までの経験やスキルと企業が求めている経験やスキルにどのように活かせるかをアピールすることが重要です。職務経歴書を書く前に自己分析を行い自分の強みやアピールポイントを明確にすることで、要点がまとまった職務経歴書を書くことが出来るでしょう。

仕事を探す方法の一覧を見る