各企業がフレッシュな人材獲得に力を入れるなか、「既卒」の求職者のうち91.5%もの方が就職活動において苦戦していることがわかりました。この調査は、若手人材の就業・キャリア支援事業を手掛ける株式会社UZUZが20代の既卒の方を対象に実施したものです。なお「既卒」とは、大学・短大・専門学校・高校などの卒業後に正社員・契約社員としての就業経験がない若年層の求職者を指します。
調査結果ではまず、「既卒」になった理由について、「学生時代に就職活動をしなかったため」が36.1%ともっとも多く、2位以降は「学校を中退したため」が16.7%、「公務員・国家資格を目指していたため」が14.2%と続き、このほか「学生時代に内定を獲得したが、辞退したため」といった回答もありました。
「学生時代に就職活動をしなかった」方に理由を聞くと、「自分のやりたいことが分からなかったため」「就職以外でやりたいことがあったため」が24.6%と同数であり、3位の「単位取得や卒業研究、部活動が忙しかったため」が17.6%でした。
次に「学生時代に就職活動をしたが、内定を獲得できなかった」方の理由として、もっとも多いのは「自己分析が不足していたため」の28.7%でした。また、「選考社数が少なかったため」は18.0%、「業界や職種をしぼりすぎてしまったため」は13.1%であり、売り手市場の影響から、選考社数をしぼりすぎたことが窺えます。
「学生時代に内定を獲得したが、辞退した」方の理由でもっとも多かったのは「親や周囲に反対された」の27.6%でした。内定予定者の親に対して、企業が内定承諾の確認をする「オヤカク」を行う企業も増えており、周囲の合意も大きく影響することがわかります。2位以降は「やりたいことや興味が別の分野に移ったため」が22.4%、「入社前研修等に参加し、社員や環境にミスマッチを感じたため」が12.1%でした。
また、「現在の就職活動で不安に感じていること」についての質問では、「やりたい仕事、自分に向いている仕事がわからない」がもっとも多く、このほか「書類の書き方や面接が不安」「経歴のブランクをどう説明するかわからない」といった回答に票が集まりました。
そして「現在の就職活動の状況」についての質問では、91.5%もの人が「苦戦している」と回答しました。今後は、新卒採用に偏らないよう、通年採用拡大にともなう企業側の認識の変化や、受け入れ体制づくりが課題となりそうです。
最後に「現在の就職活動で大切にしていること」については、「勤務地」や「休日の多さ(土日休みなど)」「ワークライフバランス」に票が集まった一方で、「会社の規模や大きさ、知名度」「キャリアアップ」などが少数であり、働く環境や働き方に加え、仕事以外のプライベートを重視する傾向にあることがわかりました。
同調査は、同社のキャリアカウンセリングに訪れた、既卒として就職活動中の20代の男女593名を対象に、2018年9月から2019年3月までの期間に行われました。
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jopus編集部
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