日本の安倍晋三首相は10月8日、ベトナムのグエン・スアン・フック首相と首相官邸で会談し、日本政府が進めている外国人材受け入れ政策の一環として、昨年に発表した日本とベトナムの連携強化に関する共同声明に基づき、本年度からベトナムにおける日本語教師育成事業を開始することを表明しました。
また、両政府は同日、ベトナム人留学生をめぐるトラブルを防ぐため、日本の警察庁、法務省、外務省、文部科学省とベトナム教育訓練省との間で悪質な留学仲介業者や日本語教育機関に関する正確な情報共有を行うことを盛り込んだ協力の覚書を締結しました。
ベトナムのフック首相は安倍首相に対し、「引き続きインフラ整備、人材育成、電子政府などさまざまな分野で支援してほしい」と要請しました。
独立行政法人日本学生支援機構によると、2017年度のベトナム人留学生の数は61,671名と前年比で14%以上増加しており、中国人留学生に次ぐ多さとなっています。
ベトナムから日本への留学生は増え続ける一方で、昨今では一部の悪質な留学斡旋業者からの借金に困ったベトナム人留学生による犯罪が増えているなど、留学生を取り巻くトラブルが社会問題化しています。
日本およびベトナム政府は、これらの問題解消に向けて政府間で情報共有を行ない、悪質な仲介業者や教育機関を一掃したい考えです。日本に来たベトナム人留学生が安心して生活を送ることができるよう、両政府の今後の取り組みに期待したいところです。
【参照記事】外務省「日・ベトナム首脳会談」
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jopus編集部
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