総合転職エージェントの株式会社ワークポートは6月25日、終身雇用に関するアンケート調査結果を発表しました。
同調査によると、現在の会社(直近まで働いていた会社)に入社したとき定年まで働くことを想定していたかという質問には、68.6%の人が「いいえ」と回答しました。
「いいえ」と回答した人の理由では、入社当初から後のキャリアを見据えていたり、転職をキャリアアップの手段として捉えていたりする意見が大多数を占めていました。
一方で、“とりあえず入社した”というような意見も見られ、転職に対するハードルが下がってきていることも、「いいえ」が70%近くを占めた一因となっていると考えられます。
また、終身雇用制度が必要だと思うかという質問では、54.3%の人が「いいえ」と回答し、45.7%の人が「はい」と回答しました。
終身雇用制度が必要ないという人たちの意見では、評価制度への懸念や、働き方の多様化が進む社会では人材の流動が成長につながるという意見が目立ちました。
なお、必要とする人からは、長期的な収入の安定を求める声や、転職弱者やキャリア弱者のための終身雇用は必要だという意見もありました。
年功賃金制を支持するかという質問については、71.9%が「いいえ」、28.1%が「はい」と回答しました。
支持しない人では、仕事へのモチベーションを保つためにも年齢ではなく実力で評価されるべきという意見が多くみられ、反対に支持する人からは、ライフスタイルの変化に伴う出費の増加を考慮した意見や、同じ会社で長期間働いたことを評価するべきといった意見が目立ちました。
「できれば転職せずにひとつの会社で長く働き続けたい」と「必要に応じて何度か転職してもよい」のどちらが自身の働き方の価値観に近いかを聞いたところ、「必要に応じて何度か転職してもよい」と回答した人が68.4%となり、70%近くの人が働き方のひとつの選択肢として「転職」を前向きに捉えていることが分かります。
同社は、この調査結果を受けて、採用難の時代、優秀な人材の定着率を上げていくためにも、企業には年齢と実力のバランスを正当に評価し、報酬に反映する力が求められているのではないかとしています。
今回の調査は、2019年5月29日(水)から2019年6月5日(水)まで、ワークポートを利用する求職者を対象に行われたアンケート調査で、有効回答数は405名分でした。
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jopus編集部
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