【日本で働く外国人向け】日本語のリーディングを上達させる3つの方法

外国人が日本で働くには、日本語のリーディング能力(読解力)を業務で求められる場面が多いです。メールや議事録などのビジネス文書を理解する必要があるだけではなく、職種によっては、難しい契約書や資料を読まなければなりません。今回は、日本語のリーディングを上達させる3つの方法について紹介します。

1. スマホやパソコンの言語設定を日本語にする

日本語のリーディングを上達させるために一番手軽な方法は、スマホやパソコンのシステム言語設定を日本語にすることです。多くの人は毎日、スマホやパソコンを使う時間がとても長いので、言語設定を日本語にするだけで、日本語を目にするチャンスが自然と増えます。また、パソコンやソフトウェア関連の用語では日本語の教科書があまり教えないですが、ビジネスシーンでは時々必要とされます。日本人の同僚とパソコンやソフトウェアの使い方についてやりとりをするとき、パソコンの言語設定が日本語のほうが分かりやすいでしょう。

スマホやパソコンのシステム言語以外にも、Googleなどよく使うwebサービスの言語も日本語にして、検索する時は日本語で検索することがおすすめです。またFacebookやTwitterなどのSNSでは、日本のニュースアカウント、興味がある日本の著名人やインフルエンザをフォローしてみましょう。自然とビジネス用語や流行りの日本語、ネットスラングも身に着けられます。またゲーム好きの人は、日本語の設定でゲームをしてみましょう。日本ではキャラクターのセリフが日本語の音声がついているゲームが多いので、リスニングも上達できます。

おすすめの日本のニュースSNSアカウント

・NHKニュース Twitter    Facebook

・ヤング日経 Twitter  Facebook 

・U-NOTE Twitter Facebook 

2. 精読:日本語のニュースやエッセイを読む

精読は、短い文章を深くていねいに読む勉強法です。精読には、すべての言葉と文法を理解して覚えることを目標にしましょう。文章に知らない日本語を見つけたら、まずは全部調べることがおすすめです。すでに知っている日本語でも、文章によっては意味やニュアンスが違うこともあるため、意味に確信がないなら調べておきましょう。また、声を出して読み上げることも良い練習になります。精読の場合は、意味が6~7割分かる文章を読むほうが効果的です。

また精読をするコンテンツは、日本語のニュースやエッセイがおすすめです。特にニュースにはNHKのニュースがおすすめです。なぜならNHKのニュースは外国人向けのやさしい日本語バージョンと日本人向けの日本語バージョンがあるため、自分のレベルに合うニュースが選べられるからです。 上級者には、日本の経済を解説する『日経新聞』のニュースにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

エッセイは、朝日新聞が最近のニュースや話題を題材にするコラム『天声人語(てんせいじんご)』や日本経済新聞の『春秋』がおすすめです。読解問題のテキストとして、日本人向けの学力試験にもよく出題されており、美しく正しい日本語が身に着けられます。

また、文学が好きな人には、短編小説集や日本人の学生向けの国語教科書を精読のテキストとして使うのも良いかもしれません。日本の国語教科書は、小学生から高校生までに日本語の難易度が分かれているため、初心者でも上級者でも自分のレベルに合うテキストが選べられるというメリットがあります。

3. 多読:日本語の小説やビジネス本を読む

多読とは、たくさんの文章を浅く読む勉強法です。多読の目標は、一つ一つの言葉の意味を完璧に理解するではなく、一つの文章や一冊の本の全体像を理解することです。大まかな意味を分かるだけでよく、文章全体の意味を理解するためにどうしても理解が必要な言葉だけ調べて、それ以外に分からない言葉が出てきても気にせずに読み続けることがポイントです。また、読書の量が多いだけではなく、小説、エッセイ、ビジネス本など、様々なジャンルの読み物を読むことが大切です。多読の場合は、意味が8~9割分かる文章を読むほうが効果的です。

日本語の小説やビジネス本を読むのに難しさを感じる人は、母国語で読んだことがある本や、観たことがある映画やドラマの原作を日本語でもう一度読むことがおすすめです。初心者には日本語のマンガを読むことも役に立ちます。

おすすめ本

おすすめビジネス本

『7つの習慣』:世界的に読まれているビジネス本で、母国語バージョンと合わせながら読むことができ、中級者~上級者におすすめします。

『社会人1年目の教科書』:日本人向けの本ですが、はじめて日本企業で働くときに知っておくべきことが書かれているため、外国人にも役に立ちます。中級者~上級者におすすめします。

おすすめ小説

『ハリー・ポッター』:言葉使いがシンプルでストーリーが面白く、特に映画を見たことがある人には読みやすく、初心者~中級者におすすめします。

『ノルウェーの森』:村上春樹の作品の言葉使いは英語と似ているところが多いため、英語が話せる人にとって読みやすいです。中級者~上級者におすすめします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?リーディングには、日々の努力の積み重ねが大切です。そのため、自分が興味を持っている分野の文章や本を選ぶほうが長く続けられます。今回の記事で紹介した3つの方法を同時に使うことがおすすめなので、日本語の文章や本をたくさん読んでみましょう。